ガイドラインについて

日本精神科神経学会・性同一性障害に関する委員会は、「性同一性障害の診断と治療のガイドライン」(以下、ガイドライン)を公表しています ガイドラインは法律ではなく、医療機関、医療者に対する治療の方針を示すものです。
 
これまでに、ガイドラインや特例法は数回の改訂を重ね、現在の最新版はガイドライン第4版として報告されています。
 
性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン第4版(最新版)
https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/journal_114_11_gid_guideline_no4.pdf  

第4版からの改訂箇所は以下の通り
・性ホルモン治療の開始年齢を条件付15歳に引き下げる。
 ※18歳未満の治療を開始する場合には、相応の慎重さが求められる。
 ※2年以上ジェンダークリニックで経過を観察し、特に必要を認めたものに限定する。
・二次性徴抑制治療のガイドライン追加
・若年者に対する身体的治療の適用に際しては法定代理人の承認を得たとしても、本人の意志能力に成人とは違った一定の制限が存在することから、その適否を決める医療関係者の適切な判断がこれまで以上に求められる。
・二次性徴抑制、あるいは15歳以上18歳未満のものにホルモン治療を行う場合は、別掲の書式による報告書を日本精神神経学会、性同一性障害に関する委員会に提出する。  

~ガイドライン一部抜粋~
ガイドラインはあくまで医療者に対する治療指針であり、治療を受ける者に厳格に強いるべき規則ではない。
また、当事者がガイドラインを遵守しなければその後の治療を受けられないといった懲罰的な対応を強制するための規則でもない。
柔軟性のない厳格な規則として受け止められて教条的に運用すれば、このガイドラインの目的とは逆に、医療の質の低下につながり、ひいては当事者に対する不利益を助長しかねない。
このような事態が引き続き起きないように改めて「ガイドラインはあくまで医療者に対する治療指針であり、治療を受ける者に厳格に強いるべき規則ではない」ことを再度確認しておきたい。
いずれにしても、治療は当事者の生活の質の向上を目的とした手段にすぎないことを銘記し、医療現場では当事者の自己決定と自己責任を最大限に尊重しながら、個々のケケースに応じたよりきめ細かい判断が必要である。
 
このように、ガイドラインは医療者に対する治療方針であり、当事者に強いるべき規則ではありません。
ガイドラインに沿わないと「性別変更ができない」「手術ができない」という決まりはありませんが、ホルモン治療や性別適合手術は後戻りが出来ません。
治療を行う場合には、慎重に進める必要があります。
そのための重要な治療の指針として、ガイドラインは存在しています。